弁護士 小川義龍 の言いたい放題

 30年選手の弁護士小川義龍(東京弁護士会所属)が、歯に衣着せず話します。

弁護士の選び方(2)・・・ホームページ(総論)

 前回、弁護士を検索サイトから選ぶ場合に、上位の弁護士が優れているとは限らないという話をした。

 さて今日は、検索したホームページから、よさそげな弁護士をピックアップする方法について。序論です。

まだホームページを開いていない弁護士は多い

 いまどき仕事上のホームページくらいあるのが常識だと思いがちだ。しかし、弁護士は、ホームページをもっていない者が多そうだ。

 私が想像するにその理由は、(1)自分の情報をネット上でオープンにしたくない、(2)ホームページの作り方が分からない、(3)ホームページを外注するほど広告宣伝費に余裕がない、(4)商売人意識に乏しく、広告しようという発想がない、(5)そもそもインターネットリテラシーの低いアナログ人間、こんな理由ではないかと思う。

ホームページがない弁護士の中に敏腕弁護士がいたりもする

 では、ホームページを持っていない弁護士が能力的に低いのかというと、そんなことはない。ホームページで広告しなくても、十分弁護士業務が成り立つ、知る人ぞ知る敏腕弁護士かもしれない。口コミだけで行列のできる名店みたいなものだ。ホームページがなくても、いまどき殆どの弁護士が電子メールは使っているから、依頼者とのコミュニケーション能力は問題なさそうだ。

 だから、ホームページをもっている弁護士だけが優れているわけではないということを認識しておく必要がある。ホームページを持っている弁護士はむしろ少数派で、しかし知り合いも紹介もない以上、やむをえずホームページにある中から選んでいる、という程度に思っておくのが正解だ。

 ホームページを持っていない弁護士の中から、敏腕弁護士を探し出す方法は、機会があれば、「口コミ敏腕弁護士の探し方」というタイトルででもエントリーしてみよう。

見栄えがよいだけのホームページは・・・

 ところで、いかにも弁護士が金だけ出してあとは全部広告業者が作りました、定型のフォームの中の弁護士名と事務所名だけ変えました、あれ、どこかで似たようなのを見た気がするぞという、見栄えがよいだけのホームページはいかがなものかと思う。その上、通販サイトのような、宣伝文句ばかりたくさん並べ立てて、売る気満々のところは、ちょっとよく考えた方がいいだろう。

 弁護士業務は基本的に大量生産できる仕事ではないから、広告宣伝費をかけて、売りまくる弁護士は少数派だ。弁護士の仕事は、本来オーダーメイドだから、それが沢山の仕事を請けて売りまくっているとしたら、果たして仕事のクオリティはどの程度になってしまうのだろうか。ちょっと心配だ。

弁護士の姿が見えてくるかどうか

 なお、見栄えがよいホームページを悪いとは思っているわけではない。もっぱら見栄えがよいだけで、弁護士の姿が見えないホームページがいかがなものかと言っているのだ。

 大事なのは、弁護士の姿がホームページからちゃんと見えてくるかどうかだ。

 だから、見栄えのよいホームページの中にブログがあって、単なる自己紹介以上に弁護士の生の声がたくさん聞けるとか、自分の弁護士業務のポリシーが具体的にしっかり書かれているとか、そういう弁護士なら、法律相談を予約して、会いに行ってもいいんじゃないかと思う。

 デザインの美しさや凝った作り込みではなく、ホームページから弁護士自身がさまざまな情報発信している匂いがするかどうか、まずはこの辺を見極めてみたらいいだろう。

(つづく)

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 弁護士の選び方(1)・・・広告(総論)

 

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